シマノ 12スピード MTBカセットスプロケットのテクノロジー

2020/06/10
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シマノの最新12スピードMTBコンポーネンツシリーズ XTR / DEORE XT / SLX にラインアップされた新しいカセットスプロケットは、この革新的なドライブトレインのキーとなるテクノロジーを導入し、マウンテンバイクのパフォーマンスに新たなベンチマークを打ち立てます。

 

ギアレンジ

1x12スピードのドライブトレインには10-51Tのカセットスプロケットが用意され、510%というワイドなギアレンジを実現します。急な上り坂からショートトラックレースまで、あらゆるシチュエーションであなたに合った最適なギアレシオを選択することが可能です。しかしながら、ワイドなギアレンジだけがこの12スピードカセットスプロケットのメリットという訳ではありません。

 

ギアステップはペダリング効率と優れたライディングフィールの為に最適化されており、トップ側8スピードにおいては自然で違和感の無いつながりを重視、ロー側4スピードにおいては急激なギアレシオ変動を避ける設定になっています。
たとえ急を要するような状況下でのロー側45Tから51Tへのシフティングにおいても、ライダーにはスムーズで小気味よい自然なフィーリングがもたらされます。

 

 

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HYPERGLIDE+

シマノHYPERGLIDE+はあらゆる状況においてスムーズで正確なシフティングを実現する革新的なテクノロジーです。新設計を採用したこの12スピードMTBカセットスプロケットはシフトアップ、シフトダウンの両方でスムーズで途切れの無いシフティングが可能。ペダリングの力を緩めてから変速、再度トルクを掛けるという手順を意識することなく、ライダーは推進力のロスの削減やパワー伝達効率のアップといったメリットを享受することができます。

「シフティングの概念が大きく変わった」 シマノノースアメリカのMTBプロダクトマネージャーNick Murdickはこう語ります。
「これまではたとえ加速しなくてはいけない状況においても一旦ペダリングを緩める必要がありました。でもこれからは違います。このHYPERGLIDE+を採用したカセットスプロケットとチェーンによって、トルクの掛かった状態でもこれまで以上に快適なシフティングが可能になりました」

 

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この新しいテクノロジーにはチェーンも重要な役割を果たします。HYPERGLIDE+の本来の性能を発揮させるためには対応する12スピードチェーンを正しく使用する必要があります。
カセットスプロケットとチェーン、このふたつが揃ってはじめて、正確でスピーディーなシフトアップ/ダウンが可能となるのです。
スプロケットの歯先形状に対応するよう最適化されたインナーリンクプレートを持つチェーンが、効率的なドライブトレインの構築を実現しています。

 

MICRO SPLINE

12スピードMTBカセットスプロケットのもう一つの大きな特徴としてMICRO SPLINEの採用が挙げられます。
これまでより小さな10Tのトップスプロケットから始まるシームレスな変速性能と軽量化を実現するためにフリーハブにこのテクノロジーが導入されました。その名称から想像できるように、MICRO SPLINEはカセットスプロケットとの確実な嵌合が可能となるよう、従来型フリーハブより細かい溝が施された小型軽量のアルミ製フリーハブボディを備えています。

このMICRO SPLINE規格は多くのハブメーカーやホイールメーカーにも採用されており、ライダーは幅広い選択肢の中から自分に合ったアイテムを選ぶことができます。

 

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10-51T or 10-45T どちらを選ぶべきか

多くのライダーはよりワイドなギアレンジを持つ10-51Tの方に興味を抱くかも知れませんが、シマノは細かなギアステップを持つ”リズムステップ”(クロスレシオ)タイプの10-45T仕様も御用意しています。
主になだらかな上り下りからなるトレイルを走り、超ローギアまでは不必要と考えるライダーにとって、この10-45T仕様は有効な選択になります。細かなギアステップはテクニカルなトレイルにおけるライディングコンディションの変化により柔軟に対応することを可能にします。
またフロントのチェーンリングの歯数を変更することでもギアレシオを調整することも可能です。

 

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「ギアカリキュレーターでシミュレーションしてみると良いかも知れません」MTBプロダクトマネージャー
Nick Murdickは言います。「30Tチェーンリングと45Tローギア、32Tチェーンリングと51Tローギア、それぞれの組み合わせでのギアレシオの差は非常に小さいことがわかると思います」

 

加えて、シリアスレーサーで無い限り、30Tチェーンリングと10Tトップギア、32Tチェーンリングと10Tトップギア、この組み合わせの違いがもたらすギアレシオの差はそれほど大きな問題にはならないでしょう。
多くのライダーはこうした高いギアレシオは下り坂用に使っていると思われるからです。
 

構造と素材

軽さと耐久性の両立。
シマノ12スピードMTBカセットスプロケットは各部位に適切な構造と素材を組み合わせることでその性能を実現しています。

XTR / DEORE XT / SLX 各シリーズのスプロケットがアルミ製のギアとBeam Spider構造のアームを採用していますが、その組み合わせ方や材質、仕上げ等にはそれぞれに違いが見られます。

 

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XTRのロー側3枚のギアには特別な表面処理が施されたブラックの軽量アルミニウムが使われています。中間部分の5枚にはチタニウム製、トップ側4枚はスチール製のギアが組み合わされ、10-51T仕様で367gという軽さを実現しています。

 

DEORE XTではロー側2枚がアルミニウム、その他10枚がスチール製という構成となり、10-51T仕様で470gです。

 

SLXはロー側の1枚がアルミニウム、その他11枚がスチール製となり、その重量は534gとなります。

 

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このようにシリーズごとに異なる素材の組み合わせにより、あらゆるタイプのライダーに重量や強度、耐久性を考慮した最適な構造のカセットスプロケットを提供することが可能となっています。
そして、XTR / DEORE XT / SLXどのシリーズにおいてもその比類なきスムーズかつ高精度なシフティング性能は共通です。