たとえあなたが愛車を大切に扱い、フレームを磨いてチェーンにオイルを差したり、タイヤの空気圧や摩耗した部品が無いかを定期的に確認していたとしても、バイクの状態によっては熟練したプロのメカニックによるチェックが必要な場合もあります。
年に一度であってもバイクショップに愛車を持ち込むことでバイクのコンディションを正しく把握し、また不具合の生じる予兆を見つけ出すことができます。

クルマと違い、自転車には不調やメンテナンス時期を知らせるワーニングランプがありません。
もしあなたが原因不明のノイズ、例えば何かが擦れたり削れたりしているような音を感じたら、すぐさまバイクショップを訪ねてみることをお勧めします。
あるいはクラッシュの後など、今までと何か感覚が違う、スムーズに作動しない箇所があるようなら、同じくプロメカニックによるチェックを受けるようしてください。
以下に、バイクショップでメカニックによる診断を受けるべき、代表的な6つの症状を挙げてみます。
1.ハンドルを操作した際の引っ掛かり、ゴリゴリ感
ハンドルを操作した際の引っ掛かりやゴリゴリとした違和感には、ヘッドセットの締め込み過ぎ、グリス不足、ヘッドセット内のベアリングの摩耗、内部への水の侵入によるサビつき、等々の原因が考えられます。
プロのメカニックであれば不調の原因がどこにあるのか正しく判断し、適切な解決策を提案してくれることでしょう。

2.ブレーキを掛けた際の異音
リムブレーキのシュー同様、ディスクブレーキパッドも摩耗しますが、減りを目視しにくいこともあって気が付いた時には使用限界を超えているというケースが起こりがちです。
金属と金属が擦れるような音が聞こえる場合はパッドが完全にすり減ってバックプレート部が露出している可能性があり、ディスクローターにもダメージが及んでいることも考えられるため、プロメカニックにどの部品の交換が必要か判断を仰ぐのが適切です。

3.ドライブトレインからのカチカチ音、変速の不調
ドライブトレインから異音がする場合、原因の大半はディレイラーの調整不良であり、アジャスターの操作で修正することができます。
もしアジャスター調整で改善しない場合は、チェーンリングやカセットスプロケットおよびチェーンの摩耗、あるいはリアディレイラーハンガーの曲がりといった理由が考えられます。
適切なツールを使ってのメカニックの診断、そして必要に応じて部品の交換を行ってください。

4.安定しないタイヤ空気圧
タイヤに空気を入れてもすぐに圧が減ってしまう、あるいは完全に抜けてしまうという場合はタイヤ(チューブ)に何らかの異物が刺さり小さな穴を開けてしまっている、あるいは摩耗・劣化が進んで空気圧を維持できなくなっている可能性があります。
チューブレスタイヤの空気抜けの場合は、タイヤシーラントが乾いてしまっており再度投入が必要であったり、あるいはそもそもタイヤがリムに正しく装着できていないことも考えられます。
自身で原因の特定・修理ができない場合はバイクショップで確認してもらうのが良いでしょう。

5.ペダリング時の軋み音
キーキーやギシギシといった軋み音は不快なものであると同時に、時にその原因の特定が非常に難しいものでもあります。
サドルの取り付け部が緩んでいた、といった単純な原因の場合もありますが、ボトムブラケットの不具合やペダル軸の曲がり等が生じている可能性も高いでしょう。
MTBであれば、サスペンションのリンク部に入り込んだ泥や土が異音の原因かもしれません。
バイクショップにてチェックを受けることをお勧めします。

6.サスペンションフォーク、ショックユニットからのオイル漏れ
サスペンションフォークやリヤサスペンションを装備したバイクの場合、シール部分からのオイル漏れを発見したらプロメカニックによるチェックを受けてください。
購入後もしくは前回の点検から80~100時間走行していて、サスペンションの動きが以前よりスムーズさを欠いてきた場合も同様です。
プロメカニックによるオイルの交換、シールの点検を受けたサスペンションは再び新品の時のような滑らかな動きを見せてくれるでしょう。

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