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暑さも落ち着き、一気に気温も下がってきましたね。人々は長袖となり、冬の訪れを静かに感じられるようになるこの時期、自転車通勤にちょうどいいアウターとはどんなものでしょう?サイクルウェアではなく、スーツやビジネスカジュアルで通勤サイクリングをする人に向けて、秋口にピッタリの1枚を考えてみます。
自転車通勤では「暖かければなんでもOK」ではない

朝晩の気温が15℃を下回ってくるようになると、漕ぎ始めの冷え込みがつらくアウターが1枚欲しくなってきます。ところが “長袖アウターならなんでもOK” とはならないのが秋冬のサイクリング。自転車は最初のひと漕ぎこそ風が冷たく寒さが堪えるものの、15分も走っていれば体が温まってきます。乗る前の寒さにあわせて厚手のブルゾンを選んでしまっては、早い段階で上着を脱ぎたくなってしまうはず。
ビジネススタイルでよく見かけるアウターといえば、ステンカラーコートやトレンチコート、キルティングジャケットなども人気ですが、通勤サイクリングと相性の良いアウターとはどんなものなのでしょうか。

サイクリングでも使えるベストな1枚とは?
秋の通勤サイクリングのアウターにほしい3つのポイント
自転車通勤でこだわりたいポイントは「防風」と「透湿」、さらに「コンパクトさ」の3つです。
・防風(防水)

まずは最大の役目ともいえる、冷たい風をシャットアウトしてくれる機能「防風」。
特に漕ぎ出しは寒く感じるので、しっかり防風機能がついているものを選びましょう。
「防水」を謳っているものも同じように風をシャットアウトしてくれるケースがほとんどです。
・透湿

透湿機能のあるウェアであれば、多少の汗による蒸れは気にせず快適に過ごせます。
スポーツ・アウトドア好きならきっと耳にしたことがある “ゴアテックス” をはじめ、外からの雨や風をしっかり防ぎつつ、内部の湿気は逃がすという高機能な素材もあります。
空気を取り込むことができるベンチレーション機能を備えたウェアを選ぶのも良いでしょう。体温調節がなお細かく可能になります。
・コンパクトさ

15分もペダリングしていれば体は温まってきます。秋冬といえど、サイクリングの運動効果は侮れません。
前ジッパーをあけても暑い、もうアウターは脱ごう!そんなとき、かさばるモコモコダウンだと、脱ぐに脱げません。軽いキルティングジャケットのようなタイプも、中綿のあるしっかりとした作りでは決してコンパクトにはならないんです。
折りしわも気にならないような素材で、コンパクトになるアウターだったら、サッと脱いでくるくるっとまとめてバッグやカゴやポン。このお手軽さは、長めの距離を走る人ほど重宝するでしょう。
マウンテンパーカーという選択肢
サイクリングに使えるアウターとしては、ウィンドブレーカーやサイクルジャケットと呼ばれるウェアもあります。それに加えて今回おすすめしたいのはマウンテンパーカー。これらのアウターにはどういった違いがあるのでしょうか?

マウンテンパーカーとは。ウィンドブレーカーとどう違う?
この手のアウターはメーカーによって呼び名はさまざまですが、主な用途で名称づけられているケースが多いです。

マウンテンパーカーはその名のとおり、マウンテン=登山用として作られているパーカーです。
防風・防寒性に優れ、フードつき、収納力のあるポケットや、サイズ調節のためのドローコードを備えています。
幅広いアウトドアシーンを考えて、便利な機能が多い印象です。

ウィンドブレーカーも名前どおり、風を打破するためのウェア。風を防ぐ防寒性を第一の目的として作られ、伸縮性があり型崩れの心配がなく、ランニングやロードバイクなどのスポーツシーンでもよく使われます。
サイクルジャケットと呼ばれるものになると、よりロードバイクなどのスポーツ自転車に適したつくりに。空気抵抗を減らすために体にフィットしたシルエットで、腰を見せないようにバックが長めになっていたり、背中にポケットがあるものが多いです。
機能的には近いものであっても、メーカーやブランドによって呼び名が違うということもあります。どれを選べばいいか迷ってしまいますが、スーツやビジネスカジュアルで通勤サイクリングする人がこれから新調するなら、「マウンテンパーカー」で探してみるのがオススメ。マウンテンパーカーは昨今のトレンドということもあり、より多くのアイテムから選ぶことができそうです。
4つのおすすめポイント
ここからは自転車通勤の目線で、マウンテンパーカーをおすすめする理由をご紹介していきます。
①実はスーツとも合わせやすい!ビジネスカジュアルならイマドキアウトドアテイストに

意外と盲点な、スーツにも合わせやすいという点。落ち着いた色、特にブラックは汎用性が高く、グレーやネイビーのセットアップともなじみます。
光沢感が強いタイプだとアウトドアテイストに寄りすぎてしまうので、マットな質感を選ぶのもポイントです。またサイズもピッタリめではなく、気持ちゆったりしたものを選べば、細身のスラックスと全体でYシルエットになり、こなれた印象に。
②デザインが自転車用途にピッタリ!首元ガード・手首ガード・二重ジッパー
マウンテンパーカーは、首元をあご下まで覆うつくりになっているものが多いです。また袖口はベルクロで絞れるようになっており、どちらも風の侵入を防いでくれます。
さらに前ジッパーは上から布地がかぶさる二重構造で、隙間からの冷気もシャットアウト。ダブルジップになっているものを選べば、首元までジッパーを閉めても下は少し開けておくことができ、ペダリングでの脚の動きを邪魔しません。
③オン・オフで使える!タウンユースとも相性バツグン
普段着にスポーツテイストを取り入れたアスレジャーや、アウトドアファッションなど近年のトレンドはカジュアル全盛。マウンテンパーカーは街着としても人気のアイテムです。休みの日は普段と違ったコーディネートで出掛ける楽しみもあります。
④真冬のレイヤリングにも使える
もっと寒くなってきたら、パーカーの中に薄手のダウンジャケットやダウンベストなどを加えると、冬の自転車通勤も可能に。アウターで風をシャットアウトし、内側で保温する。自転車の防寒は、複数の層をつくって空気をあたためるレイヤリングが基本です。
スーツならウールニットベストなどで防寒性をアップすることができますし、1月・2月の最も寒い季節は、インナーにフリースやライトダウンを使うことで、真冬も乗り切ることができます。インナー側をうまくレイヤリングして、秋口から冬までの季節をカバーしましょう。

通勤サイクリングの場合はビジネスシーンを想定したトップスを重ねても。
朝夕の寒さに負けるなんてもったいない!圧倒的に気持ちいい秋のサイクリングを楽しもう
ジャケットやコートは会社に置いておき、客先へ向かうときなどはビジネススタイルにチェンジ。通勤や帰宅では身軽に、よりサイクリングに適したアウターを着用する。通勤時にジャケットのシワや汚れも気にすることがなくなり、実は効率的かもしれません。
気持ちのいい時期、朝晩の冷え込みにたじろいでしまうのはもったいないですよ。お気に入りの一着を見つけて、気分を高めて秋の通勤サイクリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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