駆動剛性

駆動剛性

剛性の分解と駆動剛性

剛性と推進力は切り離すことができないことはすでに知られているが、では横剛性、縦剛性、駆動剛性の3つの要素のどれが推進力につながるかはわかっていなかった。そこでシマノはそれぞれのパラメーターが異なる複数のプロトタイプを制作し、およそ3年をかけてプロチームでテストを行った。
その結果、ほぼすべてのライダーから「よく進む」「速い」といったポジティブなフィードバックを得たのは、駆動剛性だけを上げたサンプルだった。つまり、駆動剛性こそが推進力と最も深い関係にあるとわかったのである。

DIRECT ENGAGEMENTDIRECT ENGAGEMENT

駆動剛性を上げるために開発されたのがDirect Engagementである。従来のPawl Ratchet構造に対して、接触面積を増やし、螺旋形状によって駆動時にRatchet同士をより強固に嵌合させているため、駆動剛性が大幅に向上した。
さらに、主要なラチェット構成部品とフリーボディをアルミ化することに成功し、ハブ全体の軽量化も実現している。
Direct Engagementを採用したハブで駆動剛性を大幅に向上できたことで、C36、C50 はスポークを小径化し、剛性を維持しながらホイール全体の軽量化も同時に達成することができた。

駆動剛性内訳のイメージ

駆動剛性内訳のイメージ