エネルギー低減

エネルギー低減

加速に必要なエネルギーの低減

WH-R9170-C40-TLと比較して、新しいWH-R9270シリーズはすべてのリムハイトで加速に必要なエネルギーが削減されている。加速に必要なエネルギーは、イナーシャ、全体重量、空気抵抗、軸回転抵抗の4つの要素が大きく関与している。

 

イナーシャ

全体重量は速く走るうえで重要だが、中心の1gと外周の1gでは加速に対する寄与度が異なるのも事実。外周重量を軽くできると、慣性モーメント(=イナーシャ)が小さくなる。慣性モーメントは小さければ小さいほど、加速に必要なエネルギーは小さくて済む。
具体例としてC36-TLと従来製品のC40-TLを比較してみよう。7秒間で35⇒45㎞/hまで加速させるためには788.5Wの出力が必要だが、新ホイールに変えることで781W,つまり7.5W削減できる。その7.5Wの内訳としては、外周重量が60%もの比率を占める。つまり外周重量の低減は、加速に必要なエネルギーを低減することに大きく貢献していることになる。
必要な駆動剛性の確保しつつ、イナーシャを小さくすべく、前述のハブやスポークのみではなく、外周重量(≒リム重量)もそぎ落とし加速性の良いホイールを目指した。

7秒間で35→45km/hまでバイクを加速するための出力

7秒間で35→45km/hまでバイクを加速するための出力

低減内容の内訳

Breakdown of decrease contents

全体重量

今回、新たにDURA-ACEコンポーネント専用に開発されたHG Spline (Road 12s dedicated)。フリーボディとラチェット構造全体のアルミ化に成功し、現行フリーハブと比べて約45gの軽量化を果たした。
またC36、C50 は、必要な剛性を担保したまま、スポークの番手やテンションなどを最適化し、スポークとニップルによる軽量化も達成した。(WHR9170C40TL vs WHR9270C36TL ⇒ -106.7g/set)

全体重量