INDEX
通勤に使える自転車には、シティサイクル・クロスバイク・ロードバイクといくつか種類がありますが、距離や目的によって最適な自転車を選びたいもの。今回は通勤距離が10km前後の人に向けて、クロスバイクが最適な理由と、選び方のポイントを解説していきます。
通勤サイクリングに使える自転車の種類
自転車通勤に使える自転車は、距離によって大きく3つに分けられます。

①シティサイクル(軽快車)
5~10km程度、時間にして15~30分なら、軽快車が立派な通勤自転車に。サドルをつま先立ちできるぐらいまであげて、タイヤの空気をしっかりいれたら、脚全体を回せる心地よいペダリングが可能になります。カゴや泥よけ、スタンドにチェーンガードまで、必要な装備がしっかりそろった実用性に優れた自転車です。
②クロスバイク
10km以上の長めの距離になってくると、スポーツサイクルが活躍します。時間にしておよそ30~60分ほどペダルをこぐなら、重量のあるシティサイクルだとなかなかハードに。長時間こいでも疲れにくく、スピーディに乗れるクロスバイクが最適です。初心者でも取り回しやすいという点も大きなメリットです。
③ロードバイク
片道25km以上、時間にして75~100分ともなると、自転車通勤にするには少し距離が長すぎます。普段から運動習慣があって、体力に自信がある人ならロードバイクでチャレンジすることも可能ですが、初めのうちは長距離サイクリングは休みの日に楽しむことをおすすめします。
10km前後の自転車通勤にクロスバイクが最適な理由

これまで運動習慣がなかった人でも、10km以下の距離ならさほど無理なく自転車通勤を始められます。ここからは、10km前後の自転車通勤にクロスバイクがピッタリである理由をさらに深堀りしていきます。
スポーツサイクルとしての走行性と、街乗りに欲しい安定性を兼ね備えた自転車
「クロスバイク」とは実は和製英語で、本来はHybrid bike(ハイブリッドバイク)と呼ばれます。ロードバイクの高速走行と、MTBの走破性を兼ね備えたハイブリッドな自転車ということです。2つの中間となるクロスバイクは、通勤のような街乗りを想定したときに、実に “ちょうどいい” 自転車であることがわかります。

シティサイクルとは比べものにならない爽快感!スポーツサイクルとしての走りを楽しめる
スポーツサイクルらしい走行性はクロスバイクでも十分に味わえます。これまで軽快車しか乗ったことのない人は、最初はその軽さにきっと驚くはず。変速ギアを活用し、長い距離もラクに走ることができます。
太めのタイヤでスイスイ走る
ロードバイクに比べて、クロスバイクは太めのタイヤが使われており、道路路面の凹みや溝をそこまで気にせずスイスイ走れます。特に街中走行となる通勤では、このタイヤの違いが思いのほか大きな差に。ロードバイクのように常に路面へ注意を払うことなく、走行時のストレスも軽減されます。
フラットハンドル&アップライトな姿勢でふらつきにくい
一般的な自転車でもおなじみのフラットなハンドルに、ロードバイクほど深い前傾にはならないアップライトな姿勢は安定性に優れています。
乗り心地にも配慮され、初心者でも取り回しのしやすいクロスバイクは、入門スポーツサイクルとしても最適と言えます。
通勤サイクリングに使うクロスバイクの選び方
ひとえにクロスバイクといっても、色々なメーカーからたくさんのモデルが販売されています。日々のパートナーとなる自転車ですから、カラーやルックスなど自分の好みを優先させたってOKです。お気に入りの自転車なら、通勤サイクリングの気分もグッと高まりますし、愛着が湧きメンテナンスも負担に感じにくくなります。

見た目に加えて、毎日の自転車通勤で重視したいポイントはやはり「乗り心地」。
フレームの素材は、大きく分けてカーボン・アルミ・スチール(クロモリ)から選ぶことができますが、クロスバイクの主流はアルミです。アルミは軽さと剛性をあわせ持った、実にバランスの良い素材。少し硬い乗り心地ですが、軽量さを活かしたスピーディーな走りを楽しめます。クロモリは重量の面では重くなりますが、その分頑丈で、しなやかな乗り心地が特徴です。(カーボンは軽さの点ではピカイチですが、高価でクロスバイクではほとんど見かけません。)
乗り心地はその人の好みも大きく影響するので、出来れば試乗ができるお店で乗り比べてみることをおすすめします。
乗り心地に影響するパーツでいえば、タイヤもそのひとつ。タイヤの幅が広いと、グリップ力が増し、バランスがとりやすく安定した乗り心地に。段差などのショックを吸収する能力も高くなります。乗り心地や安定性を重視するなら、32~35mmの太めのタイヤがベスト。耐パンク性能の高さを謳っているモデルを選べば間違いないでしょう。
さらに通勤サイクリング用に快適に!プラスアイテムでカスタマイズ
モデルによっては標準装備しているものもありますが、基本的にはスタンドやカゴはついていません。自分の通勤スタイルにあわせて後付けしていくと良いでしょう。

・スタンド:自宅の保管方法や、通勤先の駐輪場のタイプから必要性をチェックしましょう。通勤途中でも頻繁に自転車を停めることがありそうなら、スタンドをつけておくと便利です。
・フェンダー(泥よけ):車輪からの水しぶきによる汚れを防ぎます。ワンタッチで取り外しが出来るタイプや、携帯用もあるので、雨の日の通勤スタイルにあわせて選びましょう。
・カゴ/キャリア:バックパックなどを使わず背中をあけておきたいなら、カゴやキャリアを取り付けて自転車に載せてしまいましょう。慣れないうちは荷物の重さでバランスを崩しやすくなるので、運転にも注意が必要です。
・チェーンカバー:チェーンからの油汚れはかなり頑固で、一度つくと簡単には落とせません。スーツ着用なら未然に汚れを防ぐチェーンカバーがおすすめです。チェーンの脱落を防止する役割も。
お店で試乗するのがベスト!専門スタッフとじっくり相談して
軽快車と違い、スポーツサイクルは乗る人にあわせたフレームサイズ選びが必要になります。正しいフォームと効率的なペダリングの基礎となるため、乗れればなんでもOKというわけではありません。自分の身体にあっていないバイクだと、必要以上に負担がかかってしまいます。
さらにクロスバイク選びには変速機のグレードや、ブレーキの種類、サスペンションの有無など、初心者には少し難しい話も出てくるので、お店の人とじっくり相談して決められるとベスト。前述した乗り心地の好みを知るためにも、試乗できるお店を探してみましょう。
▶あわせて読みたい
基本的にクロスバイクにはライトやベル、カギなど必要な装備が付属していません。
自転車本体と一緒にそろえておきたいアイテム集もチェック!
クロスバイクでスポーツサイクルの醍醐味を知る!通勤が特別な時間にチェンジする
ロードバイクほど高速ではないとはいえ、クロスバイクでもスポーティーな走りは十分に味わえます。初めてスポーツサイクルに乗るなら、軽くてグンと進む最初のひと漕ぎは、きっと忘れられない経験になるはずです。
今までのサイクリングとはまるで違う、風をきり景色が流れる気持ちよさ。毎日の通勤時間を特別なものに変えてくれるでしょう。クロスバイク通勤、はじめてみませんか?
More Contents
-
自転車の変速の仕組みとは?ギアの上手な使い方
自転車で走行していると平坦な道から勾配が急な道まで、様々な道路に遭遇することがあります。場合によってはしんどい […]
通勤Tips
2021年3月24日
-
【一押し】冬自転車通勤にピッタリのアウター
暑さも落ち着き、一気に気温も下がってきましたね。人々は長袖となり、冬の訪れを静かに感じられるようになるこの時期 […]
通勤Tips
2019年10月30日
-
赤信号こそ筋力アップのチャンス!?「自転車のルールとモラルを考えよう」前編
歩行時に感じる「ヒヤっ」と「イラっ」。 あなたも誰かに感じさせているかも!? 自転車のルールの中で最も認識され […]
通勤Tips
2020年3月11日
-
クロスバイク「変速のコツ」 変速機をうまく活用して気持ちもシフトチェンジ!
コンディションは変化し続けている たとえば、毎日同じ道を走っていたとしても、一日たりとも同じ身体のコンディショ […]
通勤Tips
2020年2月11日