新型コロナウィルス感染症対策、「新しい生活様式」の中で自転車利用が提唱され、“3密“を避けるための移動手段として通勤に自転車を使う動きが出てきています。 前回は“自転車運動のメリットと通勤への自転車利用について(Vol.49)”ご紹介しました。今回は実際に乗車する前に、チェックすべき点検ポイントとメンテナンスについてのお話です。

あなたの自転車、最後に点検したのはいつですか?

「買ってから何もしていない」

「タイヤの空気は注意しているけれど…」

という人も多いのではないでしょうか。クルマと異なり自転車は定期的な車検もなく、誰かが点検を促してくれることもありません。だからこそ、定期的かつ、自主的な点検やメンテナンスが必要です。

点検ポイント

タイヤ

前後タイヤの空気圧を確認しましょう*1。空気圧の低下はパンクや故障の原因にもなります。また、タイヤの溝がすり減っていたり、劣化してヒビが入っているなどの変化があれば、そろそろタイヤ交換の時期かもしれません。

*1 スポーツバイクに使われている仏式のバルブはゲージ付きの空気入れなどで、空気圧を計ることができます。適正な空気圧はタイヤ側面に記載されています。

ブレーキ

「キー」と音がする場合は、部品の劣化や汚れが付着している可能性の他に、パーツの角度のずれや前後のバランスの偏りが考えられます。

チェーン

異音がしないか、たるみやサビがないか、確認しましょう。「カタカタ」と音がする場合、チェーンがたるんでいる可能性があります。放っておくと、乗車時にチェーンが外れてしまったりします。

変速機

後輪を空回りさせた状態でギアを操作して異音がしないか、スムーズに切り替わるかを確認しましょう。「ガリガリ」と音がする場合は、調整が必要かもしれません。

ワイヤー

変速機やブレーキのワイヤーが伸びてしまうと、うまくギアが切り替わらなかったり、ブレーキの効きが低下したりと、トラブルの原因となります。破損や劣化がないか、確認しましょう。

フレーム

劣化により、稀にフレームが破断してしまうことがあります。亀裂やサビがないか、フレームやフロントフォーク(自転車の前輪を支える部品)を確認しましょう。

ライト

バッテリーが切れてしまっていないか、きちんと点灯するか、明るさは十分かどうかを確認しましょう。夜間走行時はクルマのドライバーに認識されることが重要です。自分自身の安全のために必ずライトをONしましょう。

反射板

後続車、対向車から見たときに、的確な角度や位置にあるかを確認しましょう。後方用の赤いライトの装着も有効です。

ベル

久々に乗ると、“ベルが鳴らない”、“レバーが動かない”という経験、多いと思います。レバーの動き、しっかり音が鳴るかを確認しましょう。

その他

10センチほど自転車を持ち上げて地面に落としたときに異音がする場合、何かトラブルのある可能性が考えられます。

気になるところが見つかった場合は、購入したお店や近くの自転車店で相談してみましょう。かかりつけのお医者さんのように、行きつけの自転車店があると安心です。

メンテナンス

この機会に3カ月に1度のペースでチェックすると共に、汚れたフレームを磨いたり、サビやホコリを取り払ったりと、手をかけることで「自分だけの自転車」という安心以上の愛着も育んでいきましょう。

新しい生活様式へ

ひとりひとりが新型コロナウィルス感染症予防対策を徹底し、自らだけでなく、大切な人を守れるよう、社会全体で「新しい生活様式」にシフトしていきましょう。

マインドスイッチでは、自転車や自転車通勤による健康的で豊かなくらしを実現するための情報をこれからも皆様にお届けしてまいります。