梅雨の合間の紫外線(UV:Ultraviolet)。紫外線とはどんなもので、自分の体にどのような影響があるかご存知ですか?今回は紫外線が人体へ及ぼす影響を理解して、紫外線対策を考えていきましょう。

紫外線による健康影響

多くの研究により、紫外線を浴びすぎると人体に悪い影響を及ぼすことがわかってきています。

急性的な障害

①日焼け  ②紫外線角膜炎(雪目) ③免疫機能低下

慢性的な障害

皮膚

①シワ ( 菱形皮膚) ②シミ、日光黒子 ③良性腫瘍 ④前がん症(日光角化症、悪性黒子) ⑤皮膚がん

①白内障 ②翼状片

UVインデックスとは?

人体への影響度を表す紫外線の数値として、国際的にはUVインデックスという指標が広く用いられています。UVインデックスで表される紫外線の強さは下記のように分類されます。

地域時間別UVインデックス

このUVインデックスを地域、月、時間別に表したものがこちらです。

月最大UVインデックス(観測値)の時別累年平均値グラフ/環境省

地域や季節によってかなり異なってくることがわかります。いずれの地域においても、夏場の正午前後の時間帯はできる限り外出を避けるか、紫外線対策が必要となります。また、高度が1000m上がると紫外線量が10〜12%増加すると言われており、山頂などではより多くの紫外線にさらされることになりますので特に注意が必要です。

それでは、具体的な紫外線対策とはどうしたら良いのでしょう。

紫外線対策

サングラス

UVカット機能付きサングラスは眩しさを軽減するだけでなく、目に入る紫外線もカットしてくれます。

サングラスには調光レンズが採用されたものがおススメです。調光レンズは紫外線に反応して、明るいときは紫外線や光をしっかりとカット、夜間時は透明なレンズとなるので一つで昼夜の両方をカバーできます。まさに自転車通勤にピッタリです。

フェイスマスク

ネイビー

※参考商品画像

鼻や口をカバーしてくれるのがフェイスマスク。紫外線をカットするのと同時に、花粉やウィルスの予防も期待できます。呼吸しやすく工夫されているものや、蒸れを軽減する水着などのスポーツウエア素材のものもあります。

アームカバー

暑くて長袖は着たくない!という人におすすめなのが、自転車に乗っている間だけ装着できるアームカバー。コンプレッションタイプ、接触冷感タイプなどの機能的なものもあります。

日焼け止め

衣服でカバー出来ない部分は日焼け止めクリームをうまく活用しましょう。

ベタベタするのが苦手な人には乳液タイプやジェルタイプがおすすめ。首の後ろや足などの塗りにくい場所はスプレータイプが向いています。また、塗り直しや携帯に便利なシートタイプのものもあります。

特にたくさん汗をかく人には、ウォータープルーフタイプが良いでしょう。

紫外線対策によるビタミンDの欠乏に注意

人間には、紫外線を使って自分の体内でビタミンDを作る仕組みがあります。ビタミンDの主な働きは、腸からのカルシウムの吸収を2〜5倍程度に増加させることです。ビタミンDが不足すると食事でカルシウムを取っていても十分吸収されず、カルシウム不足に陥ってしまいます。

紫外線対策は健康被害リスクを軽減する一方で、ビタミンD欠乏によるカルシウム不足を招いてしまう可能性があります。
ビタミンDはカルシウム代謝に関わる作用だけでなく、がんや感染症の予防、多発性硬化症や1型糖尿病などの自己免疫疾患の予防にも働いていることが言われており、研究が進められています。

このように紫外線による身体へのメリットもあるので、紫外線対策が特に必要なこれからの時期は、ビタミンDを多く含む、きのこ類や脂身の魚類を積極的に摂るよう心がけながら、適度な運動も取り入れていきましょう。

この夏は上手に紫外線をカットして、ウィルスに負けない免疫機能を維持していきましょう。

マインドスイッチでは、自転車や自転車通勤による健康的で豊かなくらしを実現するための情報をこれからも皆様にお届けしてまいります。

参照元:紫外線環境保健マニュアル2015,2020 環境省