そもそも変速機って何のためにあるの?

人の力を動力とする自転車は、乗る人の筋力や体力によって出力パワーが決まってきます。次々に変わる路面状況やその日の体調などに応じて、その時にちょうど良い走りをコントロールするのが変速機の役割です。

変速するとは?

クロスバイクの変速はハンドルにあるシフトレバーで行います。 シフトレバーは後ろタイヤにあるいくつかの大きさのギア(歯車)にかかるチェーンを掛け変える変速機につながっていて、シフトレバーを操作することにより、そのギアを選択することができます。ギアは大きいほど小さい力でまわすことができ、またギアが小さいほど大きな力が必要となります。

シフトレバーに表示されている数字はペダリングの重さと比例していて、小さいほどペダリングが軽くなり、数字が大きいほどペダリングは重くなります。(つまり、数字とギアの大きさは反比例している関係です。)

自転車において「変速する」とは、ギアの選択により、ペダルを踏む力とペダルを回すスピードをコントロールすることをいいます。

ギア数は多い方がよいの?

変速機はギアの枚数が多いほど、多様な状況に対応することができます。向かい風や急坂のある道はより軽いギアを使うことにより、楽に走行することができます。

クロスバイクには後部のみにギアがあるものと前後にギアがあるものがあります。後部のみにギアがあるものはギア数が少ないですが、フラットな街乗りには十分だったりします。前後にギアがあるものは、前後の組み合わせでより多くの変速が可能なので、ロングライドやアップダウンのある道などに向いています。

シフトレバーのちがい

クロスバイクのシフトレバーは主に2タイプで、ハンドルの根元を回すグリップタイプ(写真左)のものと、ハンドルの根元にレバーのついているレバータイプ(写真右)のものがあります。グリップタイプは手首をひねって操作するので、長時間のライディングではやや疲れやすい反面、ハンドルまわりがすっきりしており、街乗りタイプのクロスバイクに採用されていることが多く、レバータイプはガタガタの路面でも操作しやすいので、スポーツタタイプのクロスバイクに採用されていることが多いです。

どちらのタイプも前後にギアがあるものは左右にシフトレバーがあり、後ろのみにギアがあるものは右のみにシフトレバーがあります。前後にギアがあるものは左右でシフトレバーの使い方が逆になるので、はじめての場合慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、前後の組み合わせで多様な変速ができるメリットがあります。変速機はチェーンが回りながら隣のギアに一枚ずつ移動するので、必ずペダルを回しながら、一段ずつシフトチェンジしていきます。

シフトレバー操作方法

グリップタイプ

【後ろギアのみ】

右グリップ:手前に回すと後部ギアが軽くなり、進行方向に回すと後部ギアは重くなります。

【前後にギアがあるもの】

右グリップ:手前に回すと後部ギアが軽くなり、進行方向に回すと後部ギアは重くなります。

左グリップ:手前に回すと前部ギアが重くなり、進行方向に回すと前部ギアは軽くなります。

レバータイプ

【後ろギアのみ】

右シフトレバー:人差し指のレバーを引くと後部ギアが重くなり*、右手親指のレバーを押すと後部ギアが軽くなります。(*人差し指のレバーは押しても引いても重くなるタイプもあります)

【前後にギアがあるもの】

右シフトレバー:人差し指のレバーを引くと後部ギアが重くなり*、親指のレバーを押すと後部ギアは軽くなります。(*人差し指のレバーは押しても引いても重くなるタイプもあります)

左シフトレバー:人差し指のレバーを引くと前部ギアが軽くなり*、親指レバーを押すと前部ギアは重くなります。(*人差し指のレバーは押しても引いても重くなるタイプもあります)

シフトレバーの種類やギア数からクロスバイクを比較してみてもおもしろいですよ。

▶変化し続ける状況に合わせる「変速のワザ!」

→「クロスバイク「変速のコツ」 変速機をうまく活用して気持ちもシフトチェンジ!