この記事でわかること:
- Shimanoの新しいペダルプラットフォーム「SPD-SLR」で何が変わったのか? SPD-SLとの比較
- 新しいDURA-ACEペダル、S-PHYREシューズ、SPD-SLRクリートのラインアップ紹介
- 互換性を理解し、自分に適したクリートを選ぶためのガイド
この度、当ウェブサイトにて、従来より販売しているブランドのラインナップ情報へのリンクを新たに追加しました。
新たに設定したブランドは以下の通りです:
ROAD : TIAGRA/SORA/CLARIS
MTB : ALIVIO/ACERA/ALTUS
LIFESTYLE : ALIVIO/ACERA/ALTUS, TOURNEY
これらのリンクは、各カテゴリーの「PRODUCT」内にある「GROUPSET」に設定しております。
各ブランドのラインナップや部品ごとの詳細な仕様・特徴については、ブランド名をクリックしてご確認ください。
この記事でわかること:
2003年は今とはまったく違う時代でした。
折りたたみ式携帯電話が主流で、iPodが登場して音楽の楽しみ方が変わり始めた頃。
同時期にSPD-SLペダルプラットフォームが誕生し、ロードサイクリングの常識が大きく変わりました。
2003年以降、多くのことが変化しました。例えば電動変速の進化。あるいはブレーキ技術のアップグレード。
安全基準も向上しました。栄養学、サイクルコンピューター、パワーメーター、自動タイヤ空気圧調整システム、
そしてホイールそのものまで、より高度で複雑なものへと進化しています。
その目的は通常、私たちすべてを少しでも速く、少しでも効率的にすることにあります。
そして、ライダーとのつながりをさらに強固にするためにロードペダルプラットフォームも「SPD-SLR」へと進化しました。SPD-SLRは、スタックハイトを低減し、クリートキャッチを高速化、フィッティング調整をより容易にしています。
1980年代、ロードサイクリストはトークリップを使用していました。足とペダルをストラップで固定するシステムでした。今日のビンディングペダルは、トークリップが無くなったことで安全性とパフォーマンスを向上させながら、簡単に着脱できるよう進化しています。
ビンディングペダルの利点は、上死点側での引き脚によるエネルギー活用だけではありません。もちろんそれも一部ですが、研究によれば、パワー伝達の大部分は下死点方向への踏み込みから生まれることが示されていますが、その真のメリットはさらに深い科学的根拠にあります。
足がペダルに固定されることで、足の位置調整や滑り落ちることに気を使い、余分なエネルギーを使う必要がなく、安定したペダリング動作につながります。
安定性が高まることで筋肉はリラックスし、大腿四頭筋だけでなく、ハムストリングス、ふくらはぎ、臀筋など、より多くの筋群が動員されます。特にテクニカルな路面ではエネルギーを節約できます。さらに足がペダルから跳ねることがないため、それを補正するために筋肉が介入する必要もありません。そしてコーナリングや下りでは、この接続性を利用して車体をコントロールできるため、ハンドリング性能も向上します。
最高のパフォーマンスは、製品単独の性能ではなく、すべてのパーツが連携し機能することによって生まれると考え、シマノは長年にわたり開発を行ってまいりました。
その理念は、S-PHYREシューズ、DURA-ACEおよびULTEGRAペダル、そして新しいクリートシステムで構成される新システム「SPD-SLR」へと受け継がれます。
一体型プラットフォームとして設計されたSPD-SLRは、スタックハイトの低減、より素早いエンゲージメント、更なる軽量化、そしてシンプルなクリート位置調整で、ライダーとバイクの一体感をさらに高めます。
SPD-SLRの中心となるのは、新しいクリートとペダルのインターフェースです。ペダルプラットフォームとクリートの双方を合わせて再設計することで、スタックハイトを2.3mm低減。これまで以上にライダーの足をペダル軸へ近づける事により、さらに安定したペダリングプラットフォームとして、パワー伝達が向上。ヒルクライム、スプリント、高速巡行といったあらゆるライディングシーンにおいてバイクコントロール性を高めます。
SPD-SLRは、より広いキャッチゾーンと、SPD-SLの15.5°に対して10.5°に狭められたエンゲージメント角度を導入しました。これにより、迅速でスムーズなステップインが可能です。
再設計されたSPD-SLR専用クリートは、レースでの耐久性を維持しながら、現行のSPD-SLクリートと比較して最大22%の軽量化を実現しています。
長距離ライドでは、小さな調整のズレが大きな違いを生みます。視認し易いアライメントマークにより、簡単にクリートの取り付けや再調整が可能で、ライダー好みのセッティングを正確に再現できるようサポートします。
SPD-SLR対応モデルとして、シマノペダルで最も先進的なロードレーシングペダルであるDURA-ACE PD-R9300がデビューします。
プロレーサーや高いパフォーマンスを求めるライダー向けに設計されたPD-R9300は、超ワイドプラットフォームによる卓越した安定性を実現するとともに、さらに低くなったスタックハイトによって効率を最大化します。
一体型ステンレススチールコンタクトプレートはエンゲージメント性能を向上させ、インターフェース剛性を高めます。また、アクスル部にはワイドベアリングを採用し、荷重をより均等に分散します。
これにより後述のULTEGRA PD-R8200と比較して剛性が11%向上し、最大負荷時においてもさらにダイレクトなパワー伝達を可能にします。
最適に熱処理されたアクスルと改良されたベアリング表面処理により、PD-R8200と比較して回転抵抗を53%低減しています。その結果、あらゆるライドにおいて、よりスムーズな回転性能を実現します。
主な特徴:
低スタックハイト設計と、ステップイン時のペダルとクリートの隙間を可能な限りなくした設計により、安定性とパワー伝達を向上
インジェクションカーボンコンポジットボディ
最大限のサポートを実現するエクストラワイドプラットフォーム
一体型ステンレススチールコンタクトプレートによる剛性向上
ベアリング抵抗の低減によるスムーズな回転性能
シームレスにシューズとペダルのステップインを実現する新しいインターフェース
ULTEGRA PD-R8200は、トレーニング、レース、そして長時間のライドにおいてレーシングレベルのパフォーマンスを求めるライダーに向けて、同じSPD-SLRプラットフォームを提供します。軽量なカーボンボディとステンレススチールコンタクトプレートの組み合わせにより、優れた剛性と効率的なパワー伝達を実現するとともに、DURA-ACEモデルと同様の直感的なエンゲージメント特性を提供します
フラッグシップモデルであるS-PHYRE SH-RC910は、ワールドクラスのレーシングパフォーマンスを実現するために開発されています。
あらゆる輪郭がパワー伝達の向上のために磨き上げられ、最も長く過酷なレースにおいても卓越した快適性を維持します。最高レベルのシーンでは、パフォーマンスは一瞬の場面ではなく、幾度となくペダルストロークを通じて評価されます。低スタックハイト、さらに向上した安定性、軽量化、そして洗練されたフィット感の組み合わせにより、エリートライダーは最初のアタックから最後のスプリントまで、効率的なパワー伝達を維持することができます。
主な特徴:
卓越した踵部の保持性能を実現するアンチツイストスタビライゼーション付きカーボンファイバーヒールカップ
最大限のペダリング効率を追求したカーボンホローコアミッドソール
クリート調整範囲を拡大した新しいSPD-SLRプラットフォーム
長時間の高負荷走行時に足の疲労を軽減するSHIMANO DYNALAST 2.0
より最適なフィットを実現するアップデートされたサラウンドラッピングアッパー
通気性を向上させる新しいベンチレーションホール
SH-RC810は、トレーニングとレースの双方において妥協のないパフォーマンスを求めるライダーへ、フラッグシップモデルクラスのパフォーマンスを提供します。
デュアルBOA® Li2ダイヤルが精密なマイクロアジャストを可能にし、SHIMANO DYNALAST 2.0、外部ヒールスタビライザー、そして剛性の高いホローチャンネルカーボンミッドソールを組み合わせることで、持続的な快適性と効率的なパワー伝達を実現します。
主な特徴:
デュアルBOA® Li2フィットシステム
クリート調整範囲を拡大した新しいSPD-SLRプラットフォーム
SHIMANO DYNALAST 2.0
踵部を確実な位置に保持する外部ヒールスタビライザー
永く愛用いただける交換可能なヒールパッド
通気性と排水性を高めるホローチャンネルカーボンミッドソール
SPD-SLR は4種のラインアップで展開。ライダー自身のライドスタイルや好みに合わせて選択が可能です。
CL-SL100 (赤)
フロートゼロの固定式クリート。最もダイレクトなパワー伝達と完全に固定されたフィーリングを求めるライダー向けです。
CL-SL110 (黄)
6度(±3度)の回転フロートで、高い快適性と関節への負担軽減を提供します。最も幅広いライダー層に適しています。
CL-SL120 (青)
2度(±1度)のフロートを提供し、高い安定性を持つペダリングプラットフォームを維持します。効率と限定的な動きのバランスを求めるライダーに最適です。
CL-SL130 (グレー)
他のSPD-SLRクリートに比べ、クリート自体の調整範囲が広いタイプ。調整範囲が狭いシューズでもSPD-SLRペダルが使用可能。フロートは6度(±3度)。ただし、SPD-SLRプラットフォームによる、スタックハイトの低減や軽量化は対象外です
SPD-SLRは、既存のロードシューズと互換性がございますが、SPD-SLR対応のシューズと専用のペダル・クリートを組み合わせることで性能を最大限引き出すことができます。
なお、ペダルとクリートに関しては、SPD-SLR専用設計のため、既存のSPD-SLクリート・ペダルとの互換性はございません。
CL-SL130(グレー)を除くSPD-SLRクリートは、左右方向の調整範囲を有し、前後方向の調整範囲はシューズに依存します。調整幅の少ないシューズをお使いの場合は、クリート側の調整範囲が広いCL-SL130(グレー)をお選びください。